終末ケアを受ける20人の肖像と直筆の手紙で綴る
ラスト・インタビュー
この本に登場する人たちが経験したこととまったく同じことを、我々もやがて経験することになる。
後頭部の 痛みがとれない、左半身に違和感がある、シャワーを浴びているときにしこりに気がついた。
そうしたことがやがて無視できなくなる。
そして、誰もが医者にかかり、神妙な声で病名を言い渡される。証拠を突きつけられても、自分のこととは思えない。何かの間違いだ。きっと事務員が書き間違えたのだ。
一時的な不調に過ぎない。
終末ケアを受ける患者20人の
濃すぎる人生が凝縮!
肖像写真、直筆手紙と共に繰り広げられる
最期の告白。
「その日」を前に、私たちは
何を思うのだろうか……。
特に目立つ人たちではない、多くは数日後にはこの世から去ることになる彼らがカメラにどのような表情を向け、何を話し、書いたか。
「死」とはそして「生きること」とは何か。
不安や恐怖は乗り越えられるのか。死を受け入れることとは。
誰もが通る「その日」を人はどのように迎えるのか、その実像とタブーに迫ったのが、米国の写真家アンドルー・ジョージ。
彼が米国カリフォルニア州聖十字メディカルセンターの協力を得て行ったプロジェクト(展覧会)を日本で初めて書籍化した。
翻訳は、エーリッヒ・フロムの『愛するということ』、エリザベス・キューブラー・ロスの『死ぬ瞬間-死とその過程について』で知られる、鈴木 晶。
解説は、比較宗教学者の町田宗鳳。この多死時代に、死と向き合うことの大切さを説く。
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