コラム

めくるめくウズとの日々 Vol.6

医学博士&獣医師の佐々木先生が綴る犬のおはなし

佐々木先生6回目原本IMG_20190402_0001

子犬のときから慣れさせたおかげでシャンプー好きなウズ♪

人も犬も老齢になると、生活に不都合なことが起こりがちですわ~。

犬の場合は、急に対応できまへんので、子犬の頃から準備した方がよいものもあります。その1つは、シャンプーでしょう。シャンプーは、多くの犬にとって嫌な事だからです。

愛犬ウズは、もともと皮膚が弱く痒みがあるので、1カ月に1回はマイクロバブル(微細で特殊な泡で高い洗浄効果が期待できるシャンプー)をしていただくために、専門のトリマーさんにシャンプーをお願いしてました。それ以外に家でもシャンプーしてます。12歳頃からは週に1回ほど、私がしております。

先代の犬や老齢犬の取材から、シャンプーは、飼い主である自分でできるようにしておこうと、ウズが家に来た時から始めました。子犬のうちから慣れさせたので、ウズはシャンプー好きな犬になったと思っとります。

昨年の秋から冬にかけて、私が膝を悪くし、鵞足炎(がそくえん)にかかってしまいました。そんなことで、ウズの散歩もままならず、ウズの足の筋肉が急減。加えて皮膚の痒みもひどくなってしまったのです。

犬の皮膚に痒みがあるときの対処法は、シャンプーが最良であると思いますので、今は週に2~3回シャンプーしてます。鵞足炎で私が膝関節を曲げるのが辛くても、それなりに対応してシャンプーさせてくれたウズには、とても感謝してますわ。

【犬の体のプチ知識】犬は皮膚に汗をかかない

そろそろ暖かくなってきましたね~。陽気がいいと犬の散歩でも汗ばむことがあるもんです。しかし、そんなときも、激しく走ったあとでも、犬は汗をかきまへん。それは人の皮膚にあるエックリン汗腺が、犬の皮膚にはないからです。このエックリン汗腺は、汗を出して体温を下げる働きがあります。

犬は汗を出す代わりに舌を出して、ハアハアと呼吸することで唾液を蒸発させて、体温を下げとるんですな~。

ちなみに、犬はこのエックリン汗腺が肉球にはあって、ここに汗をかくことで、よく湿って滑らず歩けるわけですわ~。

参考:参考:やさしいシニアドッグライフ(学窓社、2010)/ぼくとチョビの体のちがい第2版(学窓社)


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イラスト・文佐々木文彦 先生

大阪府立大学名誉教授、医学博士、獣医師。
愛犬はウズくん(オス/14才/ビーグル)
おもな著書は「楽しい解剖学 ぼくとチョビの体のちがい 第二版」(学窓社、2018)

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