コラム

めくるめく猫たちとの日々 Vol.1

医学博士&獣医師の佐々木先生が綴る猫のおはなし

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黒猫タマの記憶...

猫めくりをお楽しみのみなさん、こんにちは。
大阪生まれの解剖学者、佐々木文彦です。
私は長年、名古屋大学で人体の解剖学を、大阪府立大学では動物の解剖学を実習、講義していました。
そんなわけで、人間と犬や猫などの体の違いについての書籍も何冊か書かせてもらっています。

獣医師を目指そうと思っていたくらいですから昔からあらゆる動物が好きでした。
猫は、現在は飼っていないのですが、幼少期の猫との想い出はぎょうさんあります。

家族も動物が好きで、私が小学生の頃、母が世話していた黒猫のタマ(オス)は、記憶に強く残っています。
私は、ゴハンを与えていなかったですし、一緒に遊んだこともありませんでした。
当時は、ネズミを捕獲してもらうことを目的に猫を飼っていた家が多く、家の出入りも自由にさせていたんです。
タマは、昼は寝ているか、外に遊びに行っているかで、夜になるといつの間にか、わが家へ帰ってきていました。
深夜、タマは寝ている私の坊主頭をペロペロとなめるんです。
布団を持ち上げると、タマは布団の中に入ってきて、私と同じように頭を布団から出して、私の横でぐぅーぐぅー寝ていたとか。
その姿を見て、両親は「大笑いしたでぇ~」とよく言っていました。
さすがに寒い日は、タマも私のお腹の辺りまでもぐって眠っていましたね。

この添い寝は、結構長い間続きましたが、タマは、何時の頃か家に帰ってこなくなりました。
私は、「きっとタマはほかに楽しいことが見つかったんや~」と子供心に思っていたものでした。

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イラスト・文佐々木文彦 先生

大阪府立大学名誉教授、医学博士、獣医師。
愛犬はウズくん(オス/14才/ビーグル)
おもな著書は「楽しい解剖学 猫の体は不思議がいっぱい!」(学窓社)

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